階層なき学歴社会 8

一方、女性の職業選択範囲の拡大、地位の向上、女性の能力の社会的活用において、教育は大きな役割を果してきました。


大学の入試が選別の機能をもつことは盾の両面のようにプラスとマイナスの面がありますが、少なくともこの段階では性別は問題にならないので、女性のうち特に有能な女性は大きな利益を受けます。


女性一般の能力についてまだ偏見をもっている人に対しても、一流大卒というブランドは大きな威力を発揮します。


日本の大学には教育機能よりも選別機能があることが、ここでも影響するのです。


これは大学に限ったことではありません。


国家公務員上級甲種試験にしろ司法試験にしろ、医師国家試験あるいは公認会計士試験にしろ、高度で困難な試験に合格することで、女性は男性以上に大きな実益と威信を手に入れます。


いわば彼女たちは、選別試験によって社会の荒波をくぐりぬけるにたる有力な武器を手に入れるといえます。


そのように重装備をすることで、男だ女だという性による差を超越することができるのです。


少なくとも、なんの資格も有しない男性と資格を有する男性の間の差より、女性の中で資格の有無による差の方が大きいのです。

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